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――この度はテーマソングCDつきコミックスの発売おめでとうございます。発売記念対談として、本日はこちらの4名にお集まりいただきました。

interview▲写真左から、ストレイテナーのナカヤマシンペイ氏(ドラム)、ホリエアツシ氏(ギター・ボーカル・楽曲制作を担当)、シャープさん(@SHARP_JPの中の人)、タニタさん(@TANITAofficialの中の人)

――今回のコラボは「Twitterからノリと勢いで実現」とWEBニュースでも話題になっていたようですが…

ナカヤマ

そもそも我々とタニタさんが繋がっていたのが始まりなんですが、付き合いを遡ってみると結構長いんです。数年前、タニタ公式さんがどうやらストレイテナーのことを好きらしいというのをファンの方から聞いて、調べてみたら「うわホントだ」って。
最初はアカウント間違えたのかなって思ったんですよ。だって当時は「ゆるい公式アカウント」のパイオニアの人たちが有名になる前だったので、この人酔っぱらって誤爆してるんじゃないかなと。その後見守っていたら、どうやら誤爆じゃなくてちゃんと公式につぶやいてくれてるぞと分かったので、その瞬間にフォローしました。

ナカヤマ

そのあと、いつだったか我々のライブを見ていただいたというツイートを拝見して…そこからなんとなくTwitter上でも気軽に絡めるようになったんです。企業アカウントの中の人相手でも、いちバンドマンが絡んでも大丈夫かなと思ってきた頃に「シャープさんとタニタくん」が連載開始して…。
それで、CDジャケットの風の「シャータニ」イラストが出てきて、ごちゃごちゃしている間にこうなってました!
※コラボまでの流れはこちら⇒ 「シャープさんとタニタくん×ストレイテナーで何かが生まれそう」

タニタ

そうですね。昔から「なにかやりたいな」とは思ってたんですけど、あのイラストがきっかけになって、最後は結構ダダダっと進んだ気がします。

ナカヤマ

タニタさん、元々は「タニタフェス」やりたいって言ってましたよね。

タニタ

そう。うちの会社のイベントスペースでライブしてくれないかなとか(笑)会社はあくまで「健康総合企業」なので、音楽と直接絡む企画っていうのはいまいち難しくて…だから、マンガがタニタとストレイテナーの間にあって初めてこの企画が実現したと思っています。偶然にも、作者の仁茂田あいさんもストレイテナーファンとのことで、言ってみるものだな、と。
そんなわけで、ナカヤマさんの「シャータニCDを出すなら中身は当方で」というツイートを見て、のっからせていただきました。

ナカヤマ

お互いのっかりのっかりでしたよね!(笑)

ホリエ

シンペイがマンガを鞄に忍ばせてきて(笑)でもマンガ読んで癒されました。すごいほっこりした。普段も日常系マンガとかは読むんですけど、ここまでゆるいのは初めてでしたね。

ナカヤマ

僕は連載が始まった時から読んでますけど、本当にゆるい! ところどころ知ってるエピソードがあるから実話だって分かりますけど、何も知らなかったらこのマンガ、フィクションとしか思えないですもんね!

ホリエ

というか、インコは本当に飼ってるんですか?

シャープ

そうです。コザクラインコっていう…。

ホリエ

あ、ちょっと高いやつだ!たぶんいま全体的に相場高くなってるけど、昔はインコって結構あちこちに売ってたんだよね。その中でもちょっと高かったもん。

ナカヤマ

なんでインコの相場を知ってるんだよ(笑)

ホリエ

インコへの思い入れ半端ないから。コミックスの最初のページにいる青いインコ、昔飼ってたセキセイインコそっくり。オスで一羽で飼ってて…(以降、インコトークが続く)

――今回の曲名は「月に読む手紙」ということで…情景が浮かぶ素敵なタイトルですよね。PV公開初日からかなり話題になっていたようで、「曲名を知って、これは聴かなきゃと思った」というコメントを見かけました。

ホリエ

実は今「らしくない」ブームというのが来てまして…。ストレイテナーらしくないことをするというか、らしくないコード進行やメロディを実験する試してみるっていう…それがうまく出た曲かなと思います。

ホリエ

曲のタイトルも、こうやって日本語で文章っぽくなっているのは珍しいですね。いつも英語だし、日本語にしても「泳ぐ鳥」みたいに単語なので…。
今回、Twitterがテーマというのと、作中に「Twitterで会話できるのにあえて文通をする」っていうエピソード(「シャープさんとタニタくん@」p101)が出てきたので、手紙をテーマにしてみました。
タニタさんとシャープさんは会社が東京と大阪で、離れていて会えない距離なのにTwitterで繋がっている。けれど見上げれば同じ月があるよね、繋がってるよねって意味で月というモチーフを入れています。
あとは、今回あえて色々なオマージュを入れてみました。曲名「月に読む手紙」は映画「君に読む物語」、歌詞の中でも「さよなら いつかわかる時が来る」というフレーズは映画「さよなら。いつかわかること」、「この広い世界の片隅で」というところは「この世界の片隅に」という感じで。

interview▲左から(シャープさん、タニタさん)

――コラボ発表時にホリエさんが「ストレイテナーとしてネクストステップになる曲」とコメントされていた通り、「らしくなさ」がストレイテナーの新たな一面を見せてくれていますね。

ホリエ

らしくなさで言えば、「拝啓…」「元気でいますか」っていう歌詞があるんですが、そういう直接的なフレーズはかなり珍しい。歌詞に「愛しています」って初めて出てきたかもしれないね。

ナカヤマ

そう! 十数年目にして初めて出てきたフレーズですからね。うちのギターの大山純が「ホリエアツシが『愛しています』って!」って驚いてましたから。よっぽどだと思う。

――ちょうど、歌詞カードの中で一部だけ手書きになっているフレーズですね。「手紙」にちなんでシャープさん・タニタさんの直筆文字が入っているそうですので、ぜひご覧いただきたいです。

――ちなみに11月29日にナカヤマさんが「さらに言うと天才ホリアツがどうやらすでに曲を完成させている模様」とツイートされていて、あまりの速さに騒然としていましたが…。

ホリエ

11月末にはメロディと歌詞ができている状態でした。曲の原型ができてからは、ほぼ1日でアレンジが出来ていったかもしれない…。それで12月15日、シャープさん・タニタさんがスタジオに来てくれて曲を聴いた日にはアレンジも含めてほぼ完成でしたね。

――その日の感想ツイートが話題になっていましたよね。

  • interview

    SHARP シャープ株式会社 ‏@SHARP_JP
    エモくて死んだ。5回死んだ。ほんと生きててよかった

  • interview

    株式会社タニタ(公式)@TANITAofficial
    新曲、めちゃめちゃいい。泣きそうになった

ホリエ

実はその前日にかなり一気に制作が進んで…最初はバラードっぽいというか、チュイーンっていうギターの…あの、タニタさん、なんでしたっけ指につける輪っかの…スライドバーだ!

interview▲左から(ナカヤマ氏、ホリエ氏)
ナカヤマ

ミュージシャンが器具のことをタニタに聞くなよ(笑)

ホリエ

(笑)うちの大山純が「もうスライドバーしか思いつかない」って言ってたくらい、奥田民生さん的なバラードだったんです。でもそこから、「いやでもこういうリズムもあるかな」っていうのを色々と刻みだして…形を変えて今の曲になりました。

ナカヤマ

そこに、ギター・ベースで合わせながら乗っかっていって…。ほかにも「あ、いいアレンジだな」っていう候補が3種類くらいあったんですよ。それを皆がどんどん頭の中から消し去っていくんです。すごいスピードだった。

ホリエ

イメージが共有されていた…というか、オシャレにしたいっていうコンセプトはあったので、だからですかね。

ナカヤマ

……それにしても、タニタさんは音楽の話題詳しいよね。ツイッターでよく質問されたりしてるけど、あらゆるアーティストの話題をちゃんと返すから、この人本当に音楽好きなんだなと思って。

タニタ

高校生ぐらいの頃にかなり色々聴いてたんですけど…社会人になってあまり聴かなくなっちゃった気がします。でも、大人になっても昔聴いていたものが残ってるので、その時の知識でお返事してる感じですね。
ストレイテナーもライブに行くようになったのは本当に最近なんですよ。最初に皆さんに興味を持ったのは2007年、NHKのトップランナーに出演されていた時で…しっかり曲を聴くようになったのは「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」OP曲の「From Noon Till Dawn」の頃から。一度ハマると全部買って聴くタイプなので、すぐに全曲聴いて「やっぱいいな」と思ってずっとマイブームという感じです。

ナカヤマ

色々なことが絶妙なタイミングだったんだね。

――ここで、Twitter上でお寄せいただいたファンの方からの質問にお答えください。

Q.シャープさん・タニタさん、曲を聴いてどう思いましたか?

シャープ

僕、曲を聴いて、「漫画の特典」として発売されていいんですか?ってくらいに凄い曲だなと思いました。最初は漫画のテーマソングと聞いたので、にぎやかでキャッチーで…。

ナカヤマ

シャープとタニタ連呼してんだろみたいな?

シャープ

そういうところに着地するのが普通かなっていうイメージを持っていたけど、当初想像していたものとは全く違うものを作っていただいた印象です。
世の中にたくさん「遠くの人を想う歌」ってあるじゃないですか。距離があるから見えない人を想うっていう「遠くの人を気遣う系ソング」。僕もすごく好きなんですけど、そういう曲の中でも本当にいい曲だなって思いました。

タニタ

さっきホリエさんは「らしくない」って言ってましたけど、それでも僕はやっぱり「テナーだな」って思いました。「このギターのリフ!」とか。
ファンの皆さんが感じてると思うけど、すごく気持ちよく聞ける曲で…一度しか聴いてないのに歌詞やメロディがすっと入ってきて、忘れられませんでした。とにかくストレイテナーが大好きなので、「シャータニの曲」というより普通に曲聴いちゃいましたね。「テナーの新曲めっちゃいいじゃん!」って。

Q.今回とは逆に、ストレイテナーの曲がもしマンガになるとしたらどの曲がいいですか?

ナカヤマ

物語性のある曲多いですからね、全部マンガになると思う。あえて言えばシーグラスとか、いい感じのラブストーリーになりそう。学生のさわやかな恋愛!みたいな。

Q.お気に入りの公式アカウントは?

ナカヤマ

アニメイトですかね。店舗ごとにアカウントがあるんですけど、渋谷なら「~シブ!」みたいに語尾を変えてて面白い。趣味でもいつもお世話になってます。
シャープさん、タニタさんと同じように、僕もいつもTwitterを使ってますけど、あえてメチャクチャくだらないことばっかり喋ってますね(笑)内輪ネタですらなくて、自分にしか通じないことばっかり。でも、ありのままの自分というよりは「ナカヤマシンペイの中の人」のような気持ちでツイートしています。

シャープ

それ、すごく分かります。僕も同じです。自分でもなく会社でもなく、その中間にいる「シャープさん」的な人格があるんですよね。演じているわけではないけど、少しだけ距離のある存在というか。

ナカヤマ

すごい、通じてる! 自分自身でもなくて、ミュージシャン・ナカヤマシンペイでもない…なにかがあるんですよね(笑)

Q.今後、シャータニテナーのマンガ共演はありますか?

ナカヤマ

僕らはそれを待ち望んでますけどね。仁茂田先生にはイラストを描いてもらいましたけど、「シャータニ」の世界の中で動く僕らをいつか描いてもらえたら楽しそう。ミュージシャンぽい事とか一切やってなくていいから(笑)

Q.シャープさん、タニタさんの好きなストレイテナーの曲はどれですか

interview▲左から(ナカヤマ氏、ホリエ氏)
シャープ

泳ぐ鳥。むちゃくちゃかっこいい。

ホリエ

鳥だからでしょ(笑)

タニタ

僕の好きな曲はツイッターに全部書いてあります(笑)

Q,こちらは「シャープさんとタニタくん」公式アカウントより質問です。「月に読む手紙」にちなんで、誰かへ手紙を書くとすれば、なんと書きますか?

ナカヤマ

シャータニのお2人がTwitter担当を交代しないように祈ります(笑)

ホリエ

お2人へ、「元気でいますか?」今回の歌詞的にも、タニタさん的な意味でも!

シャープ

昔の自分に「今こんなんなってるよ」と教えてやりたいです。

タニタ

ストレイテナーさんに…「お身体には気をつけてください」と…タニタなので(笑)

――それでは、ファンの皆さま・フォロワーの皆さまへ一言お願いします。

ホリエ

個人的にも気に入ってる曲です。末永く聴いてやってください。

ナカヤマ

「月に読む手紙」があなたの曲になるといいなと思います。今のところはストレイテナーと、シャープとタニタの曲ではありますが、少しずつあなた自身の曲になればいいなと思います。ま、シャープさんとタニタさんご本人たちはまさに「あなた」の曲なので(笑)きっとカラオケとか飲み会で今後すごい歌わされますよ、きっと。

シャープ

シャープ製品は無理に買わなくていいけど今回のCDは買ってください(笑)

タニタ

漫画を読む前、読んだ後で聴いてみてください! シャータニワールドがさらに広がります!

――皆さま、有難うございました! 終始和気あいあいの雰囲気で語っていただき、テーマソング制作に至るまでの「ノリと勢い」だけではない部分を知ることができました。

interview

今回のCDつき特装版コミックスでは、そんなストレイテナーホリエさん・ナカヤマさん&シャープさん(@SHARP_JPの中の人)・タニタくん(@TANITAofficialの中の人)がお送りするスペシャルムービーを特典としてご視聴いただけます。
ゆるっとお届けする一問一答、更に4人の人生初・壁ドン映像まで収録されていますので、ぜひチェックしてみてください!

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